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全米プロに続いて全英オープンでも初出場、初優勝を飾ったコリン・モリカワ。
メジャー初出場で2章という史上初の快挙を成し遂げた日系人は一体どんな人物なのか。
今後、タイガーウッズに匹敵する大物になる予感のモリカワを紐解いていきたいと思います。
・そもそもコリン・モリカワとはどんな人物なのか。
モリカワは2019年6月にプロ入りし、今年で3年目を迎える24歳。つい最近プロになった新人といえる。しかし、マシュー・ウルフ、スコッティ・シェフラー、ビクトル・ホブランなど、現在ツアーで台頭している同年代の若手選手の中では群を抜いている。出身はカリフォルニア州ロサンゼルスで、ハワイ出身の日系アメリカ人の父と、中国系アメリカ人の母の間に生まれた。学業、スポーツでも優秀なカリフォルニア大学バークレー校に通い、大学在籍中は世界アマチュアランキングで1位に輝いたこともあるという実績だ。
性格はとても温厚で、冷静。自身も「同い年の人よりも大人びていると思う」と自覚している。分別のある大人として行動したいというように、ツアー中も紳士な振る舞いをよく見かける。そして両親からは「誰であれ、他人を敬いなさい」と教えられてきたこともあって、取材の際も、親切で受け答えも丁寧だ。そして、爽やかに白い歯を見せながら、人懐っこい笑顔は取材中も同様というお手本のような人物である。
・全英オープンでの偉業達成
メジャー2試合で初出場、初優勝を遂げたモリカワに対し、記者からは「歴史を作った感想は?」と質問がされ、彼は次のように答えた。
「僕はまだ24歳だし、プロ入りしてからの2年間から、自分がやってきたことを振り返るのは難しいですね。なぜなら僕はもっと今この瞬間を楽しみたいし、大好きなひとときだから。ゴルフが大好きで、世界で最強の選手たちと優勝争いをしたという瞬間をじっくり振り返りながら、お酒でも飲みたいです。」
まだ年齢的にも若く、プロ入りして2年しかたっていない。そんな彼だから、「前人未到の歴史」を築き上げたという実感はもしかすると湧いていないのかもしれない。それよりも、世界の大舞台で数多くの強豪と戦い、優勝できたという「今」の余韻に浸りたいというのが彼の率直な思いなのではないか。
・彼女はキュートな中国系アメリカ人!
実はコリン・モリカワには学生時代から交際している中国系アメリカ人のガール・フレンド、キャサリン・ズーさんがいる。彼女は常に試合に帯同しているが、「全英オープン」にはイギリスへのコロナの影響からか、現地でその姿を見ることはできなかった。彼がプロ入りし、新人として不慣れなツアー連戦、ゴルフのことをよく理解してくれ、プライベートでは気分転換させてくれる大事な存在だ。まだ結婚の話は聞かないが、ラスベガスで同棲しているため、今後嬉しいニュースが聞けるかもしれない。
・タイガーウッズに引けを取らない実力
タイガーはデビューを飾った翌年の1997年に「マスターズ」でメジャー初優勝を飾っているが、メジャー2勝目を達成したのは1999年「全米プロ」でのこと。現在は、新型コロナウイルスの影響を受け、トーナメントの開催日程が大幅に変更されている中、モリカワはメジャー初優勝から1年未満でメジャー2勝目をやり遂げた。タイガー同様、カリフォルニア州で生まれ、子供の頃からタイガーに憧れていたモリカワだが、プロ入り後は、タイガーと少しでも繋がりたいという気持ちから、同じマネージメント事務所に所属している。一方で、「タイガーがやっていないことを自分はやってみたい」という野望も抱いていた。
身長175センチ、体重73キロという、日本人男性と同じような体格の持ち主で、平均飛距離は294.3ヤード(ツアー116位)というモリカワは、弱冠24歳にしてゴルフ界のレジェンドと肩を並べるほどの記録を築き始めているのだ。
また、モリカワは「連続予選通過記録」でもタイガー・ウッズの25回に次ぎ、2位の22回という記録を保持している。しかも2019年6月にプロデビューを飾った「RBCカナディアンオープン」から数えて22試合である。まだツアーやコースのことも熟知していないし、転戦にも慣れていない新人プロゴルファーとして打ち立てた大記録だ。
タイガー・ウッズほどの迫力や人気は今の所はないかもしれない。だが、彼にはジュニア時代から培ってきた豊富な競技経験や知識が既に備わっており、メジャー2勝を挙げた今、自信をつけてさらに大きく飛躍しようとしている。
彼が今後、長いゴルフ人生をかけて築き上げていく記録の中には、タイガー・ウッズ、あるいはゴルフ殿堂入りを果たたレジェンドたちの記録を更新するものもあるだろう。そんな彼の今後の活躍をこれからも期待したい